基準

ちょっと前までは、大志を抱けと教わった
今じゃよくよく観察しリスク回避の徹底だ
 
ちょっと前までは出来ない奴が悪かった
今じゃ出来ないのは周りのせい
 
弱すぎる
生きると言う事に対して弱すぎる
 
整った環境下の中、理不尽さも憤りもなく
幅の狭い価値観で育ってくる
 
弱き者たちが現状の中に埋もれていく
 
希望は第三者に委ねるだけ
夢も誰かに委ねるだけ
皆が皆が委ねあって生きている
 
人間社会古今東西基本は同じだろうが
国の違い、文化の違いはある
 
縁の下で文句も言わず懸命に支えている者達
その上でスポットライトを浴びた連中が踊っている
視線を集め拍手喝采を得る
観客は舞台裏が見えていない
 
皆が皆、スポットライトを浴びたい
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こんなはずじゃなかった
周りがおかしいんだ
あいつはおかしい
自分達の価値観に合わないものは弾かれる
 
凶弾に撃たれた者は強くなる
強くなるから群れから離れる
強き者は自分も他人も許せる
弱き者達の罪を許してしまう
「仕方がないさ」
「時間がかかる」
「一気には無理さ」
「許してやれよ」
と優しさを求めてくる
 
その優しさは、舞台裏を見れる者には光を放つ
 
しかし舞台裏を見れない者には効果が無い
 
弱き者たちは守られている自覚は無い
幼き者たちは愛されている自覚が少ない
 
自覚が無いものを許したら気付かぬままに
成長を重ね、基準が単一化する
 
許してやれよと優しさを求める
悲しみの涙がこぼれる
寛容さとは勝手さと対の存在だ
全てを見据えて生きているやつは少ない
 
それが世の中だ
 
世の中の基準は常に低レベルへと向かう
故に意識して大志を抱け
世の中の基準は現状維持へと流れる
故に意識して夢を失うな
痛みを伴えば誰もが出来る事
しかし痛みを伴わず、徐々に進行する病は、、、、
自覚を伴わない、、、
 
この恐怖を知っている奴は非常に少ない
守られている自覚が無い
愛されている自覚が無い
空気の有難味を自覚していない
当たり前の時間がどれだけ大事か
人間が思考を持って数千年、、、
未だに基準の使い方を知らない
なんて愚かな生きものなのだろう
なんて悲しい生きものなのだろう