いつのまにか

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いつの間にか歳を取ってしまった

静かに音も立てずに歳をとった


いつの間にか艶はなくなり

いつの間にか身体の衰えを


ふと気がつくと

昨日まで無邪気に笑っていた

ふと気がつくと心が笑わない


どうして人は老いるのか


男も女も、、



花の命は短いというが

静かに静かにそして確実に


青い空は薄れ

月は輝きを失い


まぶしさは無いが、落ち着きをかもし出す


大人になる

小さな子供も大人になる



生きるということに
追われるかのように
生き急ぎ疲れがそうさせるのか

恋をし愛を知り別れを見て
その度に涙の数が増え
瞳の色が変わっていく

自分が願う事とは別に
それは確実に進んでいく
否応無しに進んでいく

人は誰でも歳をとる


誰にも見えない何かに背中を押され
人は歩みを進め、映像は流れていく

棄てていくもの拾って行くもの
数多くのものを受け止めて

我武者羅に唯我武者羅に突き進み
唯一点を見つめ、唯一点を狙い
風が吹こうと雨が降ろうと
一歩一歩足を前に出していく

いつの間にかたくましく
いつの間にか賢く
いつの間にか君も僕も老いていく


有史以来、どれだけの人間が
悔しがったのだろう

しかしそれは誰も止める事は出来ない

今に生きることしか出来ない悔しさ

時の流れに身を任すことしか出来ない歯がゆさ

それは屈辱的であり、それは諦めでもあろう

何故生命は消滅する為に現れたのか?

何故生命は消滅しなければいけないのか?


人は有限の現実の中、無限の恐怖を畏れる

今日見た太陽は消滅するのか?

今見ているこの風景も

昨日のあの風はもう死んだのか?


いつの間にか風がやんだ
いつの間にか雲も行き失せた
いつの間にか肌の艶も消えうせた

いつの間にか季節も変わった
いつの間にか木々も変わった
いつの間にか心が変わった

いつの間にか君も僕も
いつの間にか父も母も
いつの間にかこの子供達も

いつの間にか、、、、


君よずっとそのままで
変わらないでいてねと言った
君のあの涙、、、

君よずっとそのままで
二人で見上げたあの月は
今でも変わらず僕の記憶の中に

君よずっとそのままで
僕達の思いは、このままずっと
繰り返される生命の循環は
未来永劫続くだろう
幾億の夜と、幾千万の朝を迎えても
愛は変わらないだろう
一途さも変わらないだろう
心打つ涙の色も変わらないだろう

御願いだから君よずっとそのまま
僕は孤独に勝つさ

僕の心は今も変わらない

いつの間にか人は歳を取る
いつの間にか季節は変わる
いつの間にか時代も変わる
いつの間にか艶は消えうせ
いつの間にか身体は小さくなる

それでも僕の気持は変わらないだろう
君も変わらずに笑って泣いて
君よずっと幸せに、、、、